知らないと損する!助成金が使えるケース10選 - 全国助成金・補助金サポートセンター

知らないと損する!助成金が使えるケース10選

「助成金って、うちの会社では縁がない話では?」そう思っていませんか?実は、日々の事業活動の中で「当たり前」に行っていることや、今後「取り組んでいきたい」と考えていることが、助成金の対象となるケースは少なくありません。返済不要の貴重な資金を見過ごしているとしたら、それは非常にもったいないことです。

この「日本一の助成金HPのプロのライター」が、中小企業が「知らないと損する」助成金が使える具体的なケースを10選に厳選してご紹介します。あなたの会社が今すぐ活用できる可能性のあるケースを見つけ、事業の成長と従業員の定着に繋がる助成金を賢く活用しましょう。

【目次】

  1. 従業員を新たに雇い入れた時
    1. 特定求職者雇用開発助成金(就職困難者を雇い入れる時)
    2. トライアル雇用助成金(試行雇用でミスマッチを防ぎたい時)
  2. 従業員をスキルアップさせたい時
    1. 人材開発支援助成金(専門知識や技能を習得させる時)
  3. 従業員の雇用を維持したい時
    1. 雇用調整助成金(従業員を休業・出向させたい時)
  4. 職場環境を改善したい時
    1. 両立支援等助成金(育児・介護と仕事の両立を支援したい時)
    2. 働き方改革推進支援助成金(長時間労働を是正したい時)
    3. 業務改善助成金(生産性向上と賃上げを両立したい時)
  5. 非正規雇用から正社員へ転換したい時
    1. キャリアアップ助成金(有期雇用社員を正社員化する時)
  6. 高齢者を積極的に活用したい時
    1. 高年齢者雇用安定助成金(65歳以上への定年延長や高年齢者雇用を促進したい時)
  7. 企業イメージ向上や法令遵守に取り組む時
    1. 受動喫煙防止対策助成金(受動喫煙防止に取り組む時)
  8. まとめ:あなたの会社も「知らないと損」する助成金がある

1. 従業員を新たに雇い入れた時

事業拡大や欠員補充などで、従業員を新たに雇用した際に使える助成金があります。特に、就職が困難な方を雇用する場合には、手厚い助成が期待できます。

1-1. 特定求職者雇用開発助成金(就職困難者を雇い入れる時)

  • 概要: 高年齢者、障害者、母子家庭の母などの就職困難者と呼ばれる方々を、ハローワーク等の紹介により継続して雇用する労働者として雇い入れた事業主に対して支給されます。
  • 対象となるケース:
    • 60歳以上の高年齢者を雇用した
    • 身体・精神障害者を雇用した
    • 母子家庭の母や父子家庭の父を雇用した
    • 長期間失業していた方を雇用した

1-2. トライアル雇用助成金(試行雇用でミスマッチを防ぎたい時)

  • 概要: 職業経験、技能、知識などから安定的な就職が困難な求職者を、原則3ヶ月間の「試行雇用(トライアル雇用)」として雇い入れる事業主に対して支給されます。
  • 対象となるケース:
    • 未経験者を正社員として採用する前に、一定期間の試用期間を設けたい
    • 就職困難な求職者(若年者、障害者など)の適性をじっくり見極めたい

2. 従業員をスキルアップさせたい時

従業員の能力向上は、企業の生産性向上に直結します。研修や訓練に費用をかける際に活用できる助成金です。

2-1. 人材開発支援助成金(専門知識や技能を習得させる時)

  • 概要: 労働者の職業能力の開発・向上を目的とした職業訓練などを実施する事業主に対して支給されます。
  • 対象となるケース:
    • 社員に簿記やプログラミング、デザインなどの外部研修を受けさせたい
    • 業務に必要な専門資格(例:建築士、ITパスポート)を取得させたい
    • DX推進のため、従業員にAIやデータサイエンスのスキルを習得させたい(リスキリング)
    • OJT(On-the-Job Training)とOff-JT(座学研修)を組み合わせた訓練を実施したい

3. 従業員の雇用を維持したい時

景気の変動や事業縮小などで、一時的に事業活動が停滞した場合でも、従業員を解雇せずに雇用を維持するための取り組みを支援する助成金です。

3-1. 雇用調整助成金(従業員を休業・出向させたい時)

  • 概要: 景気の変動などにより事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、従業員を休業させたり、出向させたりして雇用を維持した場合に、休業手当や賃金の一部などを助成します。
  • 対象となるケース:
    • 売上減少により、一時的に工場の稼働を停止し、従業員を休業させた
    • 経営が悪化し、他社への一時的な出向で雇用を維持した
    • 災害(地震、台風など)の影響で事業活動が困難になり、従業員を休ませた

4. 職場環境を改善したい時

従業員が働きやすい環境を整備したり、ワークライフバランスを推進したりする取り組みは、助成金の対象となることがあります。

4-1. 両立支援等助成金(育児・介護と仕事の両立を支援したい時)

  • 概要: 従業員の仕事と育児・介護の両立を支援し、働きやすい職場環境を整備する事業主に対して支給されます。
  • 対象となるケース:
    • 男性従業員が育児休業を取得しやすい制度を導入・利用させた
    • 育児休業から復帰する従業員に対し、短時間勤務制度やテレワーク制度を整備した
    • 不妊治療と仕事の両立支援制度を導入した
    • 従業員の介護のための休暇制度を整備し、利用を促進した

4-2. 働き方改革推進支援助成金(長時間労働を是正したい時)

  • 概要: 中小企業において、労働時間等の設定改善(残業時間の削減、年次有給休暇の取得促進など)に取り組む事業主を支援します。
  • 対象となるケース:
    • 労働時間管理のために、勤怠管理システムやPC自動シャットダウンシステムを導入した
    • 残業時間を削減するためのコンサルティングを受けた
    • 終業時刻から始業時刻までの間に一定の休息時間(インターバル)を設ける制度を導入した

4-3. 業務改善助成金(生産性向上と賃上げを両立したい時)

  • 概要: 生産性向上に資する設備投資などを行い、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を引き上げた事業主を支援します。
  • 対象となるケース:
    • 効率化のため、新たなPOSレジシステムや予約管理システムを導入し、同時に最低賃金を引き上げた
    • 省力化のための機械設備(ロボット、自動梱包機など)を導入し、従業員の賃上げを行った
    • コンサルティングを受け、業務フローを見直すことで生産性を向上させ、その利益を賃金に還元した

5. 非正規雇用から正社員へ転換したい時

有期雇用労働者やパートタイム労働者を正社員に転換する取り組みは、助成金の対象となります。これは、従業員の安定的な雇用を促進し、企業の定着率向上にも繋がります。

5-1. キャリアアップ助成金(有期雇用社員を正社員化する時)

  • 概要: 有期雇用労働者、短時間労働者、派遣労働者といった非正規雇用の労働者のキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善(賃金規定の改定、健康診断制度の導入など)に取り組む事業主を支援します。
  • 対象となるケース:
    • 有期雇用で働いているパート社員を正社員に転換した
    • 派遣社員を直接雇用し、正社員として採用した
    • 無期雇用転換ルール(5年ルール)に基づき、有期雇用社員を無期雇用に転換した

6. 高齢者を積極的に活用したい時

少子高齢化が進む中で、高年齢者の雇用促進や継続雇用は企業の重要な課題です。これらを支援する助成金もあります。

6-1. 高年齢者雇用安定助成金(65歳以上への定年延長や高年齢者雇用を促進したい時)

  • 概要: 65歳以上への定年延長や、高年齢者の継続雇用制度を導入するなどの措置を講じる事業主、または65歳以上の離職者を雇い入れる事業主を支援します。
  • 対象となるケース:
    • 定年を65歳から70歳に引き上げた
    • 希望すれば65歳を超えても働ける継続雇用制度を導入した
    • 健康上の理由などで離職した65歳以上の高年齢者を、再度雇い入れた

7. 企業イメージ向上や法令遵守に取り組む時

直接的な資金獲得だけでなく、企業の社会的責任(CSR)を果たす取り組みや、法令遵守のための投資も助成対象になる場合があります。

7-1. 受動喫煙防止対策助成金(受動喫煙防止に取り組む時)

  • 概要: 受動喫煙を防止するための喫煙室の設置や、屋外喫煙所の設置、換気設備の設置など、対策工事を行った事業主に対して費用の一部を助成します。
  • 対象となるケース:
    • 飲食店で、喫煙専用室を新たに設置した
    • オフィスビル内に、分煙のための換気設備を導入した
    • 屋外に喫煙スペースを整備した

8.まとめ:あなたの会社も「知らないと損」する助成金がある

助成金は、企業の規模や業種、地域に関わらず、非常に多くの「使える」ケースが存在します。

  • 人材の採用や育成
  • 従業員の働き方の改善
  • 職場環境の整備
  • 非正規雇用の正社員化
  • 高齢者の活用
  • 生産性向上

これらの取り組みは、多くの企業が日常的に行っている、あるいは今後取り組みたいと考えている内容ばかりです。

「うちは助成金なんて関係ない」と決めつけずに、まずは自社の現状や今後の計画を整理し、今回ご紹介した10のケースに当てはまるものがないか確認してみましょう。

助成金は返済不要の貴重な資金源であり、事業の持続的な成長や、従業員満足度の向上に大きく貢献します。最新の情報を常にキャッチし、計画的に準備を進めることが、受給成功の鍵です。

もし、どの助成金が自社に合うか分からない、申請手続きが複雑で困っているという場合は、社会保険労務士などの専門家に相談することも有効な手段です。専門家のサポートを得ることで、時間や労力を節約し、確実に助成金を獲得できる可能性が高まります。

「知らない」ことの損失を避け、賢く助成金を活用して、貴社の事業をさらに発展させていきましょう。

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